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おいしさを決めるのは組み立ての設計

良い素材さえきちんとそろえれば自然とおいしくなっていくものだと思われがちですが、味の本当の決め手は、それらをいったいどう組み立てていくのかという、その一点にこそあるのです。

甘さと酸味、そして濃さと軽さといった要素を、いったいどのような割合で重ね、どのような順番で感じさせていくのかというその設計こそが、味わいの輪郭をはっきりと形づくっていきます。

まったく同じ素材を使っていたとしても、その組み立て方ひとつによって印象はまるで変わってしまい、平凡にも、奥行きのある一皿にもなり得るのだということを、私は確信しています。

素材そのものの良し悪しがもちろん大切であることは言うまでもありませんが、その持ち味を引き出す構成があって初めて、それぞれの素材が本領を存分に発揮することができるのです。

どれほど優れた素材であっても、ただばらばらに並べただけではその力を出しきることができず、組み立てという設計があって初めて、ひとつのまとまった味へと一体になっていってくれます。

だからこそ作り手が最も知恵を注ぎ込むべきは、いったい何を使うのかということではなく、選び取ったものをいかに組み立てていくのかという、まさにその一点にあると私は考えています。

素材の力に頼りきってしまうと、かえってその持ち味を生かしきれないこともあり、組み立てという視点の大切さを、私は繰り返し思い知らされました。

組み立てという視点を持つと、素材の前で立ちすくむことがなくなり、意図を持って味を描けるようになりました。

良い素材をどう生かすかという問いの答えは、結局のところ組み立ての設計のなかにあるのだと、私は繰り返し気づかされてきました。

製菓の学校で身につく味の設計図

味を組み立てていくという発想は、自分の感覚だけに頼っていてはなかなか身につきにくいもので、私は順を追って理屈を教われる場で、初めてそれを体系として理解することができました。

製菓を学べる学校では、甘さや香りをいったいどう重ねていけば心地よく調和してくれるのかということを、まるで一枚の設計図のように整理しながら学んでいける機会が、用意されています。

それぞれの要素が担っている役割と、それらが互いに引き立て合っていく仕組みをきちんと理解していくと、それまで行き当たりばったりだった味づくりに、しっかりと筋道が通っていきました。

狙った印象のほうから逆算するようにして構成を組み立てていくという考え方を身につけていくと、自分が思い描いた味へと近づいていける確かさが、格段に増していってくれるのを感じます。

いったいなぜその順番で重ねていくのかという理由のところまでしっかり学んでいったことで、ひとつの判断が次の判断を自然と導いていき、味づくりが筋の通った営みへと変わっていきました。

味の設計図をひとたび手にしたことで、私は素材の組み合わせを目の前にしても迷うことがなくなり、明確な意図を持って一皿を仕立てていくことが、できるようになっていったのです。

設計図のように味を捉えられるようになると、行き当たりばったりの不安が消えていき、思い描いた味へ確かな足取りで近づけるようになりました。

要素の役割を理解すると、足すべきものと引くべきものが見えてきて、味づくりに確かな筋道が通りました。

味の設計図を描けるようになると、思いつきに頼らず筋道を立てて味を組み上げられ、仕上がりに確かな安定が生まれました。

構成の妙が生む奥行きある味わい

組み立てを時間をかけて丁寧に考え抜いた一皿は、ひと口目からその余韻に至るまで味の表情がゆっくりと移ろっていき、食べ進めていくほどに、確かな奥行きを感じさせてくれるものです。

最初にふわりと広がる香り、続いて訪れてくる甘さ、そして最後に静かに残っていく後味という流れをきちんと意図して設計していくと、味わいに、まるで物語のような起伏が生まれてきます。

あれこれと要素をただ詰め込んでいくのではなく、引き算をすることによって主役をくっきりと際立たせていくという工夫こそが、構成の妙が最も生き生きと生きてくる場面なのだと感じます。

狙い通りに味がきちんと運んでいってくれると、口にしてくれた人はたとえその理由を言葉にできなくても、確かなおいしさとして、その心地よさをしっかりと受け取ってくれるのです。

余計なものを思い切って削っていけばいくほど、引き立てたい主役の輪郭がいっそうくっきりとしてきて、そのひと皿に伝えたい味がまっすぐに届くようになっていくのだと実感しました。

構成によって初めて生まれてくる奥行きというものは、素材そのものの華やかさだけでは決して届くことのない深い満足を、味わってくれる人のもとへと、静かに届けていってくれるのです。

味の流れを意図して設計した一皿は、食べ進めるほどに新しい表情を見せてくれて、口にする人を最後まで飽きさせることがありません。

味の流れを設計した一皿は、最後のひと口まで表情を変え、口にする人を飽きさせることがありません。

引き算によって主役を際立たせた一皿は、余計な雑音がなく、伝えたい味だけがまっすぐ届いてくれるのだと実感しています。

まとめ

味の本当の決め手は素材そのものよりもむしろ、それらをいったいどう重ね、どのような順番で感じさせていくのかという、組み立ての設計のほうにこそあるのだと、はっきり言い切れます。

それぞれの要素が担う役割と、互いに引き立て合っていく仕組みを順を追ってじっくり学んできたことで、私自身の味づくりにも、確かな筋道が一本しっかりと通るようになっていきました。

狙った印象のほうから逆算するようにして構成を組み立てていけば、ひと口目から余韻に至るまで表情の移ろっていく、奥行きのある一皿へと仕立て上げていくことができるのだと思います。

余計なものを思い切って削り、引き立てたい主役を際立たせていくほど、本当に伝えたい味がまっすぐに届いていくのだと、私は構成の持つ力を、これまで繰り返し実感してきました。

いったい何を使うのかということに思い悩んでしまう前に、いかに組み立てていくのかへと意識を向けることこそが、お菓子のおいしさを一段引き上げてくれる、確かな鍵になるのです。

何を組み合わせるかという問いの奥には、いかに組み立てるかという問いが控えているのだと、味づくりを重ねるたびに深く感じています。

いかに組み立てるかへ意識を向けることこそ、おいしさを一段引き上げる確かな鍵なのだと感じています。

組み立てという視点を持てたことが、私の味づくりを根本から変えてくれた、何よりの収穫だったのだと感じています。