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製菓の学校で製パンの技術に向き合い重ねた失敗を静かに振り返ります

菓子づくりに強く憧れて学びの道を選んだ当初の私は、生地を扱う製パンの技術がこれほどまでに奥深いものだと想像すらしていませんでした。基礎をていねいに固めないまま先へ進もうとした未熟な姿勢を、今になって落ち着いて見つめ直しているところでございます。何気なく通り過ぎていた工程の一つひとつに、確かな理由が息づいていたのだと後から知ることになりました。

発酵という目に見えにくい変化を軽く受け止めていたために、ふくらみの足りない生地を何度も焼き上げてしまった経験が忘れられません。あのころの自分に伝えられるならば、見えない過程こそていねいに観察してほしいと語りかけたい気持ちでいっぱいになります。小さな気泡の育ち方をていねいに見守る楽しさを、いまはようやく味わえるようになってまいりました。

製菓の現場では手早さばかりを求めてしまいがちでしたが、生地を休ませる時間の意味を理解しないままでは良い仕上がりに近づけないと痛感いたしました。焦る心をいったん脇へ置いて待つ姿勢こそ、のちになって大きな財産になると気づかされたのでございます。待つという行いのなかにこそ、菓子づくりの奥ゆかしい面白さが静かに隠れていたのだと感じ入っております。

同じ配合であっても季節や湿度によって生地の状態が変わることを知らずに、いつも同じ手順で押し通そうとして失敗を重ねてしまった時期がございました。学校という場で仲間とともに違いを話し合えたおかげで、少しずつ観察する目が育っていったように感じております。その日の空気に合わせて手の加減をととのえる柔らかさが、少しずつ身についてきたように思われてなりません。

こうした苦い思い出の一つひとつが、今の私にとってかけがえのない学びの土台へと静かに変わっていることに深い感謝を覚えております。お菓子と真剣に向き合う時間の尊さを、遠回りをしたからこそ心の底から実感できるようになったのでございます。回り道を重ねた日々こそが、私という作り手の芯を静かに形づくってくれたのだと信じております。

発酵と焼成の見極めで私がつまずいた場面を正直にお伝えいたします

発酵の見極めという最初の関門で、私は指の跡がどのように戻るのかという小さな合図を読み取れずにいた時期がございました。生地が発する静かな便りに耳を澄ませることの大切さを、失敗の積み重ねからようやく学び取ったのでございます。生地の表情を読み解こうとする姿勢が、いつしか私の学びの真ん中に据わるようになっていきました。

焼き上がりの色づきを恐れて早めに取り出してしまい、中心まで火の通らない仕上がりにしてしまったことも一度や二度ではありませんでした。香ばしさと火通りのつり合いを見つける難しさに、当時の私は何度も頭を悩ませていたのでございます。焦りを手放して見極める落ち着きこそが、香り高い一品を生む鍵になるのだと理解が深まってまいりました。

温度計に頼りきってしまい、自分の目や香りで確かめる習慣をつい後回しにしていたことを、今では反省とともに思い返しております。数値だけでは捉えきれない微妙な変化を五感で受け止める姿勢こそ、確かな技術の礎になるとようやく理解いたしました。五感を研ぎ澄ませて向き合う時間こそが、私の技を確かに支える柱になっていったのでございます。

製パンにおける失敗は決して恥ずべきものではなく、次の一歩へつながる貴重な道しるべであると仲間が励ましてくれた言葉に救われました。学びの場で互いのつまずきを分かち合える環境が、どれほど心強いものであったかをしみじみと感じております。分かち合いのなかで生まれる安心感が、挑もうとする勇気を静かに後押ししてくれたことを覚えております。

つまずいた場面をあえて記録に残しておいたことで、同じ過ちを繰り返さないための静かな指針が手元に少しずつ積み上がっていきました。振り返る習慣こそが、菓子づくりの腕をゆっくりと確かに育ててくれるのだと今では深く信じております。書き留めた記録をたどるたびに、成長の足あとがくっきりと見えてくる喜びを感じております。

製パンの学びを支えにお菓子づくりの腕を磨き直した歩みをつづります

苦い経験を重ねたのちに私が選んだのは、基礎の工程へもう一度立ち返って一つずつ確かめ直すという地道な歩みでございました。遠回りに見える復習こそが、揺らがない技術を築くうえで最も近い道であったと今では確信しております。

生地の温度や捏ね上がりの状態を毎回書き留めるようにしたところ、季節ごとの違いが少しずつ言葉として整理できるようになりました。記録という静かな習慣が、感覚だけに頼っていたころの不安定さを穏やかに埋めてくれたのでございます。

製菓の技術と製パンの技術は別物のようでいて、素材を見つめる姿勢という点では深くつながっていることに気づかされました。一方の学びがもう一方の理解を助けてくれる場面に幾度も出会い、学ぶ喜びがいっそう広がっていったのでございます。

失敗をおそれずに手を動かし続けられたのは、支えてくださる指導者や仲間の存在があったからこそだと心から思っております。学校で過ごした濃密な時間が、私の中にあきらめない心をやわらかく育ててくれたことに感謝が尽きることはありません。

磨き直した腕で焼き上げたお菓子が、周囲の人の笑顔をそっと引き出せたときの喜びは何ものにも代えがたいものでございました。過去の後悔があったからこそ得られたこの手応えを、これからも大切に抱えて歩んでまいりたいと願っております。

まとめ

製パンの技術に向き合う道のりで私が重ねてきた失敗の数々は、振り返ればどれも欠かせない学びの糧であったと感じております。悔やんだ夜があったからこそ、基礎を尊ぶ心の大切さを深く胸に刻むことができたのでございます。

目に見えない発酵や火通りの変化に耳を澄ませる姿勢は、一朝一夕には身につかないものだと身をもって理解いたしました。焦らずに観察を積み重ねていく歩みこそが、確かな腕前へと私を静かに導いてくれるのだと信じております。

製菓を学ぶ場では、失敗を隠さずに分かち合える仲間との時間がこのうえなくかけがえのない支えになってくれました。互いの後悔を励ましへと変えていける環境の温かさに、あらためて深い感謝の思いを抱いているところでございます。

これから菓子づくりの道を志す方には、遠回りを恐れずに基礎とていねいに向き合ってほしいと心から願っております。私が味わった後悔が、どなたかのお菓子づくりを支える小さな道しるべになれたならこのうえない幸いでございます。製菓学校のことならこちら